15年間勤務したフルコミ生命保険営業を退社|50代・生き方

松岡 球一(まつおか きゅういち)
55歳、妻と娘(7歳)と息子(4歳)の父。
15年続けたフルコミ生命保険営業をほぼクビ状態で2023/8/7に退社。
翌日8/8よりテレアポの会社→半年後の2/28に突然の解雇。
3/25~ルート営業の会社に正社員として採用され、マイナス生活から開放される。

2020年4月の緊急事態宣言を機に、将来への不安を感じ、どんな環境下でもパソコン一つで出来る仕事を探し始める。

フルコミッションの生命保険営業を始めたのは2008年7月1日。

入社してからすること
①見込み客となりうる人のリストの作成(プロスペクト)
②知人・友人に50通ハガキを送る

私の場合、見込み客がゼロからのスタートで行き先がなく、住宅地図のコピーを片手に飛び込み営業を始める。

二年目からは職域の学校を担当し、日本人の平均年収以上を稼げるようになり、入社三年目には住宅ローンを組むこともできました。

次の目標は、年収1000万円、社長杯、MDRTとやる気に満ちており、自分に期待と自信を寄せていました。

しかし、2020年4月のコロナによる緊急事態宣言を機に様子は一変する。

コロナによる営業活動の行動制限だけでなく、もっと効率の良い営業スタイルがあるのでは、と自分の心に疑念が生まれるようになりました。

すると、自分の気持ちに嘘はつけないということなのか成績はズルズルと落ちていき、一年後には積み上げたコミッションの約9割はなくなってしまった。

2020年11月から転職サイトで転職活動を始めるも希望の職種から採用は頂けず、ここまで来ました。

だが、何とか8/8からの転職先が決まりました。

それに伴い8/31までは有休を消化して、8/31付でジブラルタ生命をついに退社することとなりました。

今回は
・これから生命保険営業を始めようと思っている方
・50代で転職先が決まらず、不安な毎日を過ごされている方

これからの生き方の一助となれば幸いです。

目次

ツラくて仕方なかった

今までは見込み客がいなくても職域の学校に通ってさえいれば、それなりの契約を挙げることができていました

そう、学校に行きさえすれば見込み客(先生)に会えるので、見込み客の心配すら必要なかったのです。

しかし、コロナ禍になってしまったことや子どもの幼稚園の迎えなどがあり、学校の担当から外れることとなりました。

正直、学校がなくてもある程度は何とかなると思っていましたが、今思うとこの決断が退社を決定づけたと言えます。

見込み客はほぼゼロで先行きが見えない不安の毎日。

何とか見つけた既契約者への訪問もほとんど見込みの度合いの薄いものばかりで、モチベーションを上げるのに苦労の毎日でした。

おまけに、人のため社会のために保険を売るという使命感はすでになく、とにかく辛くて仕方なかったです。

仕事がそもそも面白くなくなった

営業自体は苦手というよりむしろ得意だと自認していたが、今の会社で生命保険を売ることに将来への可能性が感じられなくなってしまった。

今までは目の前のお客様に全力で取り組んでいましたが、53才で幼い子どもをあと20年は養うことを考えたときに、今ある生命保険を売るスキル(対面販売)はあくまでもジブラルタ生命の看板と職域だけのもので、どこの世界(Web上だったりで)でも活かせる万能なものではない。

営業の経験自体はとても貴重なものでしたが、このまま続けても将来に生かせるスキルの積み上げにはもはやならないとコロナ禍を機に感じ取ってしまいました。

具体的には

書痙になった

今では、人前で文字を書くことがほとんど気にならなくなりましたが、

2012年12月に、あるお客様の面前で文字を書くときに突然手が震えて、うまく文字を書くことができなくなりました。

気にしないようにすればするほど、逆に震えた事実が忘れられなくなりました。

この世の終わりのように感じて自ら命を絶とうとさえ思いました。

上記のような症状のことを書痙(しょけい)といいます。

以来、人前で文字を書く場面はいつあるのか、そのことばかり考えるようになり、人前で文字を書く場面をとことん避けるようになり、仕事どころではなくなってしまいました。

一番心に良くないのが、文字を書く手が震えるということよりも、「今度はいつ人前で文字を書く場面が来るのだろう」「また震えたらどうしよう」といういつ起こるか分からない将来への予期不安をするようになってしまいました。

おかげさまで、書痙から十年以上経ち、今は人前で書く文字が震えてもいい、震えても人に迷惑はかけていないと思えるようになりました。

さまざまな自律神経に関する病も完全に治そうとするのは、他人や世間に対してであって、自分が「これでいい」と思えたらそれはもう治ったのと同じ。

私が書痙になったのは、神様が

いつ起こるか分からない将来への不安を抱えることは無意味

今、ここを一生懸命生きなさい

と教えてくれたんだと思えて、今は本当に感謝しています。

生命保険営業はもうお腹がいっぱい

生命保険営業のスキルは一生の財産

「赤ちゃん」から「会社」にまで売ることができる生命保険。

おかげさまで保険営業を通じてさまざまな人と関わることができて、各業界のことを知ることができました。

目に見えない商品を販売するためには、いかにして相手にベネフィット(何が得られるか)を感じてもらうか。

優秀な営業マンほど、例え話しが得意で、保険に入ったらどうなるのか、何が得られるのかをしっかりイメージさせることができる。

私は、この生命保険営業で培った「ベネフィット」の重要性をこれからはWebを通じて活かして行けたらと思っています。

生命保険営業マンも所詮は会社に属したサラリーマン

大企業というバックボーンの元で働けたので、ある部分では安定した生活が送れていたのだと思います。

しかし、どんなに優秀な営業マンであったとしても会社に属している以上、所詮はサラリーマン

営業活動とは関係のない、
・会社のミーティング
・社長からのあいさつスピーチを聞かされる
・持ち回りの役
・ボランティア活動への参加
・副業の禁止
すべてに従わなくてはなりません。

給料体系は完全歩合のフルコミッションであるため自己責任で稼ぐリスクを負わなくてはならない。

また、保険業界で「募集文書」という制約の関係で、自分を売り込むためのオリジナルのチラシなどの作成の禁止、Webでの宣伝活動の禁止で時代に逆行したダメダメづくし。

Webを通じての保険の販売も可能になりましたが、最初に自分を認知してもらう場面はやはり対面が必要になりますので、アナログな訪問活動が主流とならざるを得ません。

まとめ

そもそも今回、ジブラルタ生命を退社することができたのは新しい就職先が決まったから。

ただ、ジブラルタ生命には本当に感謝しています。

おかげさまで、営業スキルを身につけることができ、最初の10年くらいは平均年収で750万円は稼がせてもらいました。

最後はクビになる寸前の給料でしたが、でも売上が中途半端にあったら別の世界に行こうとは恐らく思わなかったので、これで良かったと思います。

今のところ、「引き寄せの法則」の通りです。

これから生命保険営業を始めようと思っている方へ

・あなたは人の言われたことを忠実に実践するタイプなのか

・それとも自分主導でやりたいように仕事したいタイプなのか

あなたがもし前者なのであればぜひ生命保険の仕事にチャレンジしてみてください。

保険営業の世界は長く続けるほど有利に働けます。

というのも、会社内で好条件の地盤がくれば必然的にキャリアの長い人に渡したいからです。

長く続けるには派手さはいりません。

私はできませんでしたが、お礼のハガキをマメに出すというのはすごくいい方法だと思います。

コツコツと目の前のお客様を大切にしていってください。

あなたが私と同じ後者でしたら、保険営業は5年続けたら十分です。

営業マンとしての最低限のスキル・経験は身につきます。

営業スキルもっと上げて、もっと稼ぎたいのであれば、起業や独立をするべきです。

会社に属しているとやりたいことに制限があり、税制の面でも有利です。

その営業力を活かしてWebを駆使してよりクリエイティブな世界にチャレンジした方がいいと思います。

50代で転職・独立で悩んでいる方へ

もしこの文章を読んでくれているのであれば、ひょっとしたら私の仲間ですね!

もしあなたが50代で転職を考えているのであれば、毎月の給料がもらえればいい作業系のお仕事はオススメしません。

誰でもできる仕事=給料が安い

年齢と共に体のあちこちにガタが来る可能性もあります。

でも、スキルが身につく仕事なら給料が安くてもいいですし、最初はバイトからでもいいです。

ぜひ、スキル・技術が積み上げられて独立してもやっていける仕事に就職してください。

また、理想の職種があったとしてもピンポイントでそこだけを目ざすのではなく、周辺の職種にも求人の応募を出してみてください。

仮に転職しないとしても採用通知を頂けるとそれだけで自信にもつながると思います。

「止まない雨はない」し「諸行無常」で、いつか必ず終わりは来るんです。

イヤなことも。

あと、「タイミー」などの作業のバイトはもう絶対にしたくない、そのためにどうしたらいいのか考えるのも反面教師にいいかもしれません。

もう少し今の仕事に慣れましたら、転職先についてもお伝えしていけたらと思っていますので、ぜひ楽しみにしてくださいね。

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